理科系の作文技術【読書記録#1】

読書記録です.

 

理科系の作文技術という本を読みました(実は2周目)ので,記録を残しておこうと思います.


理系の人間は一度は読むべきとか言われてますね.読んだことないと言ったら理系エアプだとののしられました.

 

以下に内容のメモを記します.内容が正しいかは保証しません.あくまで自分のためのメモです.

 

 

* その文書に求められる役割を認識する
 何を書かせたいのか,知りたいのかを調べ上げて書く.自分の意見を期待されているかの判断も重要.

 

* 一文書一主題
 一つの文書中では一つのテーマについてのみ述べられるべき.テーマに直接関係のない重要なことが与えられた場合には,付録か別の報告とすべき.

 

* 生の情報
 自身が自らおこなったこと,それに伴う考えについて書くことが重要.たとえ未熟・浅薄であったとしてもオリジナリティは無比の強みである.

 

* 目標規定文
 これから述べるつもりのことについて最初にまとめるべき(例:この報告は「~」であると主張するために書く).一貫して目標をもって書かれた文書でなければ切れ味がない.

 

* 重点先行主義
 読者は表題を見て読むべき文書かを判断する.表題は的確に内容を表すものにする.

 

* 序論の役割
 読むべき文書かどうかの判断材料を与え,読むにあたって必要な知識(背景等)を与える.

 

* 結びの役割
 本論のポイントを列挙して並べ,重要性を強調し,将来への展望を示す.

 

* 概観から細部へ
 概観をつかんでからの方が細部をつかみやすい.細部の説明は以下にのっとるべし.
 * 空間的順序:装置の説明など(右から左,管路順など)
 * 時間的順序:実験方法など

 

* はっきり言い切る
 あいまいさを残さないようにする.その文が正確には何を意味するかをはっきりさせ,わからないならば省くべきである.

 

* 事実と意見
 事実とは客観的に(発生したことを)確認できるもの(だれでもYes/Noでこたえられる).意見はそれ以外(幅が広い)である.事実に基づいた意見(推論)を事実としないように注意.

 

* 意見の記述
 意見を記述するときは原則,~と考える を用いる.ただし,意見の中核が主観によるもの(おいしい,など)の場合は省略してよい.

 

* 事実と意見を明確に書き分け,逆にとられる可能性がないか入念に確認する.また,事実の記述中に意見を混入させないようにする.

 

* 情報としての価値
 一般的でなく特定的であるほど,抽象的でなく具体的であるほど,その価値は高く,訴える力も強い.

 

* 文は短く
 とにかく短くすればいいというわけではない.長い文は往々にしてわかりにくいため"短く"しろと強調される.
 文書を組み立てる前に,短い文を羅列し,それらを接続詞でつないでいくのがわかりやすい(論理関係が明確になる).

 

* 格のただしい文を
 主語と述語の不一致(ねじれた文)などに注意.文中での目的語の不一致はとくに起こりやすく,気づきにくい.

 

* まぎれのない文を
 理解できるように書くだけでなく,誤解がないように書かなくてはならない.
 


ざっとこんな感じです.


特に,文中での目的語の不一致は,日本人の英語が伝わらない原因ではないかと思います.日本語を直接訳すと "it" を多用することになるためです.


非常に勉強になりました.実践できるかは別ですが.意識することが大切ですね.

 

以上です.